ヤクいぜ。

アジアの男性は彼のずさんなポエムを示します

ああ、燃え上がるように咲こうとして押し潰され、錆び付いてしまった感受性達よ……君たちはまるで錆びた煤色の鉄製如雨露だ……醜くくたびれてなお、花に水をやろうとする……。

ああ!分かっておくれ、君たちの、ひとつひとつのため息や、浅い眠りや、蕘のように費やされた珈琲や煙草や、旅先で集めた冷たい陶器とか茶碗や、君たちといっしょになって君たちの生活の価値を守り続けた美しい頑丈な花や家具どもや、君たちが誰にも見られずに着飾った乳白色の綿のドレスや、君たちが思いがけず目で追った蝶やそれを追いかける父子の揃いの藺草の帽子や、君が嫌った恥や、君が押し込めた孤独や、飽きや、くらやみへ転げ落ちるような当て処の無さを、私も見ていたということを、どうか分かっておくれ。君たちの現在を通して、君たちの、誰にも、誰にもゆるがせにできないその歴史を、私が大いなる賛辞と天を衝くような肯定を抱いて、太陽のようにすみずみまで透徹して、熱い抱擁のまなざしで見ていたということを!

ああ、君たちが君たちで、ほんとうによかった。君たちが、君のその愛らしい感受性たちが、押しつぶされそうになりながらも、たくさんのことを了解し、感動し、幻滅し、肯定し、否定し、意地を通し、うやむやにし、希望し、絶望し、信頼し、裏切り、愛し愛され、憎み憎まれて、そうしてくれていて、ほんとうによかった。君たちの動かぬ歴史を私が肯定しよう。この太陽のように焼けつく愛を、どうか感じておくれ。全人類の太陽として全人類を睥睨する私が、全人類となって君たちを肯定しよう。君たちの歴史を肯定する讃歌を奏で続けよう。どうかその声と歌を感じ取っておくれ。誰にも邪魔はさせはしない。君たちがこの世に生まれてくれて、ほんとうによかった。